沖縄山羊肉の解説|クセの原因と健康効果

山羊肉と沖縄の歴史

沖縄と山羊には古くから密接な関係があり、大陸から15世紀ごろに飼育文化が渡り、16世紀には既に琉球王国や九州で家畜として飼育されていたといわれています。
山羊食文化は本土ではあまり根付きませんでしたが、天候不良も多い沖縄では、不作の際の備蓄としての意味もあり、長年山羊を家畜として育ててきました。
山羊の餌は雑草をはじめ、人間にとって厄介なものも食べてくれたり、病気にも強いことから飼育コストに優れたことも沖縄に文化が根付いた要因だと思われます。
その後、本土との流通が盛んになったことから、非常時の備蓄としての意味合いは段々と薄れていき、お祝い事の際にみんなで食べる伝統料理として今日まで歴史が続いています。

沖縄の人は山羊肉を食べない？

沖縄県民でも、比較的若い方には、山羊肉を食べたことがない・食べれないという方もかなりの数います。
市街地をはじめとして、新築のお祝いとして山羊を振る舞う文化が廃れてきたこともあり、食べたこと自体がない人もいますが、沖縄の人でも山羊を食べれない、好きじゃないという人の大きな要因は「ヤギ汁」にあります。

沖縄山羊肉の大クセ「ヤギ汁」

山羊の野性味・クセは皮と肉の間の脂にあります。
ヤギ刺身（ヤギ刺し）は比較的クセが少ない料理ですが、ヤギ汁ははっきり言って好みが分かれる料理です。まずい、臭いなどマイナスな意見も良く聞きます。
その原因となるのは、伝統的な調理方法にあります。
「山羊を骨ごとぶつ切りにして、水と泡盛で煮込み、塩で味付ける」以上です。シンプル…。
その際に山羊の中身（内臓）を一緒に煮込むこともあったり、出汁を入れることもあるそうですが、野性味が強い山羊肉をぐつぐつ煮込むことで、その野生ポテンシャルは最大になり、クセ度が大幅に上昇します。
家でおばあが作る山羊汁のクセが強すぎて苦手になった人も多いそう。
逆に山羊のクセを最大限楽しみたいヒージャージョーグー（山羊好き）にはたまらない調理方法なのです。

そんな、好みが分かれる山羊汁ですが、使用する山羊をクセの少ないものにしたり、調理方法もダイナミックなものではなく丁寧にしたり、臭みを取る工程をすることでクセは減らすことができます。

健康でヘルシーな沖縄の山羊肉

女性こそ山羊肉を食べてほしい。そのように思うほど、山羊肉には女性にうれしい成分がたくさん含まれています。また、高たんぱく低脂質で非常に健康的です。

山羊肉に含まれる健康効果
低カロリー	低脂質 和牛の5分の1、豚の2分の1（部位による）
ダイエット効果、脂肪燃焼	タウリン、カルニチン
アルツハイマー予防	Bヒドロキシ酪酸、カルニチン
抗酸化作用、免疫力向上	亜鉛、オレイン酸
貧血予防	鉄分
髪、肌、爪を保つ	ヨウ素
アンチエイジング効果	オレイン酸、アンセリン
冷え性、頭痛の改善	ナイアシン

特に不飽和脂肪酸であるオレイン酸には
・善玉コレステロールをキープして悪玉コレステロールを減らす
・血液サラサラ効果
・細胞の老化を増やす
・肌の乾燥を防ぎ、シミ・そばかす・ニキビなど肌トラブルを防ぐ
など、うれしい健康効果があります。

健康に関する世の中の関心は日に日に高まっておりますが、沖縄の滋養強壮食として、長い歴史の中で親しまれてきた山羊肉の健康効果は、ものすごいものがあります。

CHURAYAGIでは、「沖縄の伝統食材である山羊肉の健康効果」を改めて発信し、山羊肉の良さを皆様へ広めていきたいと思います。

クセの少ない山羊肉は「酒処よっちゃん」で

那覇市久茂地の居酒屋「酒処よっちゃん」では、クセの少ないブランド山羊肉「美らヤギ」を使用しています。
クセの強い、獣味が強い山羊肉が好きな人には合わないかもしれませんが、まだ山羊を食べたことがない山羊初心者の方、山羊汁に打ちのめされた過去から久しく山羊から離れている方に、ぜひ一度食べて頂きたい山羊料理をご用意していますので、ぜひ一度ご来店ください。